大阪あすとろぐらふぃ〜迷人会のらくがき帳2

よく見たら背景がGですよ





2019年 年末ご挨拶 (と、忘年会)

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早いもので、もう年の瀬ですねぇ♪
みなさま、一年間無事に過ごすことが出来ましたでしょうか^^

今年は、梅雨以降・・新月期に晴れない、
星屋にとってはもどかしい一年だったように感じます。

時代は、「平成」から「令和」へと移りました。

宇宙では、

  • はやぶさ2が小惑星リュウグウに着陸成功しました。
  • 国立天文台含む国際チームがブラックホールの撮影に成功しました。
  • スペースX社が初の大規模なスターリンク衛星打上げを実施しました。

一方、地上では、

  • 香港デモ、日韓関係、米朝問題など東アジアを取り巻く政治的環境が揺れ動きました。
  • 国際人道支援に多大な貢献をした医師の中村哲さんがアフガニスタンで銃撃を受け亡くなりました。
  • ホルムズ海峡付近で日本のタンカーが攻撃を受けました。
  • COP25や国際気候行動サミットが開かれました。
  • パリ・ノートルダム大聖堂で大火災が発生しました。
  • 沖縄・首里城が焼失しました。
  • 来年度から「桜を見る会」が中止になりました。これはええか。。(。-∀-)ノ

しかしながら、地球の大自然はそんな人類の営みをあざ笑うかのように、
多くの自然災害をもたらしました。

  • 国内では台風大雨による河川堤防決壊など、大規模な水害等が発生しました。
  • イタリア・ベネチアでは異常な高潮に見舞われました。
  • ネパールやベトナムでは大雨による鉄砲水が発生、多くの被害が発生しました。
  • オーストラリアでは大規模な森林火災が発生しました。
  • ニュージーランド北部ホワイト島で、爆発的な火山噴火が発生しました。

その他にも、数々のニュースがありましたが、
みなさま各々思うところがあったのではないでしょうか。

宇宙の活動から見れば、微恒星にも満たない小さな惑星のたかだか70億程度の我々人間の活動など、みかんに生えたカビみたいな、ほんのちっぽけなものに過ぎないかもしれませんが、そんなちっぽけなことに一喜一憂し、時に争い、時に共感する、
これもまた人間だからこそ感じ取れることかもしれないですね。

ま、良いとか悪いとかじゃなくて、
夜な夜な宇宙と対峙して、狭い視野から広い視野まで、様々な焦点でモノを捉えられるのが我々星屋ですし、一年の終わりくらいは、心穏やかに無事に生きて来られたことに感謝したいものです。
※夜な夜な星を見ずガイドグラフと対峙してる星屋さんも多いですけど・・(。-∀-)ノww


そんなわけで、そんな星屋の集まりでもあり、みかんのカビの一構成員でもある我々「迷人会」のメンバーは、
今年も、心穏やかに一年を振り返る「暴燃会」・・・

・・じゃなくて、、

忘年会」をささやかながら開きました。


白浜キャンプと違って、皆さん真面目ですよ^^;
変な生物とか出てきませんし・・^^;

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今年も一年お疲れさまでしたっ!!
カンパーイっ!!

今年、天体趣味復帰して気合上昇中の “なかなかいいさん” と、ロードバイクで2時間かけて会場へ駆け付け、お腹が減っている “787bさん”


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みんな大好き“鴨鍋”(ヘ´∀`)ヘ♡
787bさん、どうぞお召し上がりください。
今年も会場は、迷人会メンバー “KINGさん” のお店「居酒屋まんまん」です♪


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  • 迷人会の癒しの大王 “夕焼け熊五郎さん”
    ドスの利く渋い声は職人親方時代の名残だと本人は言いますが、実は大の猫(にゃーにゃ)好き。
    ダジャレの鋭さは皆さまご存知の通りですが、「あたしゃ画像処理なんてぇー・・」なんて言いつつ、実は迷人会一番の公共メディア露出実績をもっています。なんてぇ~ことだぁ~っ!!

  • いわずと知れた迷人会の顔 “おりおんさん”
    自身の天撮活動もさることながら、善兵衛ランドでの解説員や観望会、天体教室の講師もしており、迷人会メンバーはもちろん、一般市民の方々にも厚い支持層をもっています。
    また、新月期の出撃時ド快晴率がメンバー随一なんですが、なぜか善兵衛ランドでの観望会の時は曇天報告が結構多いという謎もあります。

  • 前日入りで関東から駆け付ける気合の持ち主ですが、最近カワセミついでに星撮りしているんじゃないか疑惑が浮上中の “どらちゃん”
    Tシャツのデザインには強いこだわりをもつほど細かい性格をもつ反面、天体画像処理での説明には定量性が欠け、まーちゃるさんによく「“ぐぃっと”ってどういう事!?もっと具体的に説明してくれる!?」などと叱られている光景は微笑ましいです。

  • アイドル曲が流れると体が勝手にうずき出す、迷人会きってのアイドル好き “け・ばおちゃん”
    バッグの中には常にLEDサイリウムが仕込まれているとかいないとか。
    最近買い換えたばかりのM45ブルーの4WDラリーカーが、いつ全面ラッピングされるのか、メンバー全員がハラハラと見守っているところです。

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  • 観望機材から撮影機材、車、自転車、食材、海外旅行、ゲームまであらゆる趣味に興味を示す迷人会のインフルエンサー “787bさん”
    最近のマイブームはロードバイクで、いつか紀伊山地越えしてすさみまで行っちゃうんじゃないかと迷人会メンバー全員が心配しています。

  • 三度の飯より釣りが好き。最近のハマリはジギングです。釣りも天体も長射程が好みのアウトレンジ派 “にどちゃん”
    魚の話をさせたらもう止まりません。誰か止めてください。
    一方、メンバーの中でも若手技術肌であり、KYOEIさんでお取扱いいただいている乾燥空気装置「朝まで完走君」の製作者であることも忘れてはなりません。

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こちらは二次会での写真ですが、、

  • こたろう将軍と同級生で、幼少期は岸和田の山林を駆け回り、青年期は赤いファミリアターボで駅前ロータリーを走り回って育った “みっさんさん”
    自家栽培した水ナスは絶品で、毎年迷人会のみんなが収穫を楽しみにしています。

  • 泣く子も黙る迷人会の裏ボスと囁かれ、見方によっては指定〇〇団組長とも府議会の大物政治家とも見間違う風貌の “ヤッタランさん”
    極軸合わせも対象導入も自身では一切手を出さず、一緒に同行した者が行うのが慣例です。
    もちろん一番の被害者は、同級生の喫茶TSUBAKIマスターです。

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  • 毎年山紫水明な撮影地に赴き、緻密な計算の下に星景写真を撮影する “ええじさん”
    ここ最近、深い深いタイムラプス機材沼の悪魔に魂を売ろうとしていることが発覚しました。
    しかしながら、「仕事と家庭」という現実の沼に阻まれ、そうも言っていられないジレンマを抱えているのも事実です。

  • 天体と釣りとバイクと鳥をこよなく愛する “ともさん”
    但し、彼が愛する「」はカワセミではなく「焼き鳥」の方です。
    小さな屋台店に押し入り、その日の仕入れ分全部の鳥を食い尽くす関西のイナゴライダーとして、出張先の九州は大分中津、、のとある唐揚げ店ではひどく恐れられているそうです。

  • メンバー唯一の甲殻類、“ザリガニ” です。

さて、、
次にご紹介するのは、、
この日参加した中でのラストメンバー

そして、、、

昨年から始まった、
 “今年一番頑張ったのはこの人じゃないですかね?”
というメンバーに贈られる、

 “2019年 迷人会・オブ・ザ・イヤー☆彡”

をめでたく受賞されました、、、、、、

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迷人会名物、喫茶TSUBAKIマスター!!
“TSUBAKIさん” ですっ!!( ´∀`ノノ☆パチパチパチパチ


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ハクチョウの長い首のように天高く腕を突き上げ、
全身で喜びを表現しておりますっ!!!!


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楯の裏面には毎年の受賞者名が彫刻されていくシステムです。
というか、ザリガニが自分で自分の名前をホリホリしました(ヘ´∀`)ヘ♪


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さて、二次会はKINGさんの紹介で近くのカラオケ店です。


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府議会議員選挙立候補者(嘘)と、ぶ厚い支持層をもつ有権者


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どらちゃん、ええじさんコンビに絡む岸和田銀次みっさんさん


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TSUBAKIさん、どらちゃんを背後からこっそりザリガニに仕立てる甲殻類


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最後はKINGさんのお店の前で全員記念撮影です^^♪





今年は、昨年にも増して迷人会飛躍の年となりました。
そしてそれはひとえに、支援応援していただいた皆様のおかげであることに他なりません。

  • 迷人会工房の立上げ時から、天体関連製品の開発アドバイス、販売、広告に多大なるご支援ご協力をいただいた “協栄産業様”
  • 迷人会工房製品へのご理解・販売広告への多大なるご支援ご協力をいただいた “アストロアーツ様”
  • 平素より敷地内を天体撮影場所として利用することへのご理解ならびに夜間照明のご配慮、またご宿泊者様への観望案内やカレンダー販売など星空資源に対する深いご理解・ご協力をいただいた南紀すさみ町の “ホテル ベルヴェデーレ様”
  • 昨年に続いてカレンダー販売へのご協力など多大なるご支援をいただいた “テレスコープセンター アイベル様”
  • 協栄産業様のご協力の元、初出店させていただきました “星をもとめて 実行委員会の皆様”
    ならびに、八塔寺星まつりに初出店させていただきました “八塔寺星を観る会の皆様”
  • 当会ブログやメンバーブログ、SNSや個別連絡、撮影地や星まつり・キャンプ等を介して交流することのできました “天体趣味を共有するすべての皆様”
  • 物理的距離や各人の環境事情など、普段から会えるメンバー、なかなか会えないメンバー等様々ではありますが、同じ趣味の楽しさを共有させていただけた “迷人会メンバー各位・応援隊の皆様”

この場を借りて、当会から皆様への謝辞とさせていただきたく思います。
本年も一年間、誠にありがとうございました。
来年もまた、皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。



令和元年 末日
大阪あすとろぐらふぃ~迷人会 一同


代表執筆:あーちゃー



テーマ:天体写真 - ジャンル:写真

  1. 2019/12/30(月) 11:00:00|
  2. 天体写真 メンバーズ
  3. | コメント:7

いと遠き地すさみにて 星は昴

(T_T)Σ(´Д`*)こんはんは。迷人会 アイドルヲタ担当のけ・ばおちゃんです。

将軍様への献上・承認をいただけたのでM45 すばるをアップします。
M45.jpg

思い返せば、メジャーな対象は半年ぶりくらいかもしれません。
夏から秋にかけて天候に恵まれなかったことも影響が大きかったかもしれません。

今回のM45は画像処理よりも撮影のほうが大変でした。
なぜなら、エラーが多発した中での撮影だったからです。

さて、組み立てよう!

あれ?赤色のランプがない。。。。(T_T)
ザリガニさんに助けていただきました。(* ´ ▽ ` *)

カメラが動かない。(;д;)
現地トラブルで厄介なランキング上位のカメラに関するトラブルです。
なんとカメラが動かないではありませんか!!その原因は・・・・・・


バッテリーが刺さっていない!Σ(´Д`*)

気を取り直して撮影しようにも、パソコンと赤道儀が通信できない!?
なんでだ?と思って赤道儀を見てもちゃんと電源は入っているし、動作もする。おかしいな~と
原因を考えていたら、USBケーブルがPCと接続されていなかったw(゚o゚)w

1体対象目を無事に終え、M45を導入しようにも今度はパソコンがまともに動かない状態。
ケーブルも電源も問題なさそうで、今回こそまともなトラブルようでした。
原因はRS232Cの化け。RS232Cはデータが残っていると化けやすい。PCを再起動すると戻ってくれました。

寒い中、集中力がなくなりますが、落ち着いて対処すればリカバリーはできました。
10度を下回る環境で靴をわすれ、サンダルで撮影する勇者も居たくらいなので負けてられません。

トラブルが無かったのといえば、乾燥空気の朝まで完走君。
午後9時から運用を始め、朝の5時までの間、7500mAで問題なく動作できました。
結露も無かったです。

画像処理関連で気を付けた点は、刷毛目とカラーバランスです。
師匠と良きメンバーからすごくアドバイスをいただいて仕上げることができました。

初回完成直後のM45はかなり青かったのですがそれをリカバリーすることができました。
あとで気づいたのですが、チャンネル減算するときに、減算を選んでいなかったので単に青を足しただけという状況になっていたのかな?

トラブルが多かった今回の出撃ですが、納得のいく作品を仕上げることができました。

撮影データ
鏡筒:タカハシ ε130D【口径130mm F3.3 】
赤道儀:EM200
オートガイド:M-GEN デザリング
結露対策:迷人会工房 乾燥空気送風装置「朝まで完走君」 AK-025L 
カメラ:ニコン D810A ISO3200 シャッター速度3分 ×20枚コンポジット ホワイトバランス5000K
モニター:エイゾー SC2420
画像処理:SI7 ダークフラット・デジタル現像処理 →フォトショップCS6 あぶり出し、色彩強調、ノイズ処理
  1. 2019/12/10(火) 00:33:05|
  2. 天体写真 メンバーズ
  3. | コメント:10

久しぶりの天体写真 Part2

カニの次はデンデン虫でしょ‼

IC2169カタツムリ

撮影日:2019,11,30
撮影地:奈良県吉野

撮影機材:BKP200+ZWO ASI294MCpro(換算1600㎜)+MPCC3
露光時間:ゲイン120x5mx7枚 (35分)

オートガイド:ペンシルボーグ175x2 (350㎜)+ロードスター+Sharpcap+PHD2によるガイド

画像処理:SI7+PS

9月末に撮影機材を変更してから四苦八苦悪戦苦闘・・・
実は消費税率UP前にZWOのASI294MCproを駆け込み購入しちゃいました。

兵庫の峰山高原やら奈良県吉野方面に行っては撮影するもフラットが合わず状態でした。

で、先日の吉野方面での撮影ではなんとかフラットが合い画像処理してみました。
この日は迷人会のメンバーは和歌山すさみで朝まで快晴の心地よさを味わっておりましたが、吉野は午前2時前には撮影不可能のドン曇りに・・・(;д;)

そんな中、たった総露光35分しか撮れなかった分でここまであぶり出しできるとは予想していませんでした。

今後が楽しみな赤缶294MCproです。(*^_^*)
買おうかどうしようか迷っているアナタ! おススメです!!♪(o・ω・)ノ))

そして、この場をお借りして現地では色々と助けて頂いたkiriさん、タカSiさんには感謝です。ありがとうございます。



おまけです。
12月4-5日にkiriさんと一緒に三重県熊野の海岸べりまで撮影に行ってきました。
現地ではkiriさんの御友人のSさんと3人のみ。
夜露も風もなく朝まで快晴でした。
久しぶりにオリオンからカシオペアにかけてのアーチ天の川にカノープスもみれました。
そん時の南のグルグルです。
大阪市内からだと往復6~7時間かかりましたが価値ある撮影地でした。(=゚ω゚)ノ

4404-4530comp.jpg

撮影機材:X7(新改)+Tokina10-17Fisheye(10㎜) iso3200x25sx133枚



  1. 2019/12/08(日) 18:05:14|
  2. 天体写真 メンバーズ
  3. | コメント:15

久しぶりの天体写真

まずはM1からでしょ❗️

天気の悪いのと、仕事の都合でなかなか撮影に行くことが出来ませんでした。少し遠ざかると億劫になるもんですね。

再開はM1からです。

M1
撮影者:みっさん

撮影日時:2019.11.30 0:47〜
撮影機材:GINJI300FN、コレクターPH、Canon KissX7、NJP temma2、ASI air
露光時間:3min@9

銀次の接眼部、こんなんなってます。

20191207000307fe6.jpeg
  1. 2019/12/07(土) 00:16:39|
  2. 天体写真 メンバーズ
  3. | コメント:16

プレセぺの降る空 第二章 第五話 ミソサザイ

プレセぺの降る空 第二章

第五話 ミソサザイ

暑い!もうこの山間の村でもクマゼミの大合唱が朝から始まる。
他の関西の都会に比べれば、それはそれは夏涼しく、ゴールデンウイークから夏休みにかけての休日は遠く関東方面からもキャンプの観光客が来る。
金曜日、明日は休みだしな・・・なんどと考えながら僕は職場であるここ十津川村役場に出勤した。夏の光でコントラストの上がった山々を背景に夏の一日が始まる。

昼前になって、明日からの事もあり道路課の用事で観光課へ。

「ああ!ちょっと○○さん!」

観光課受付嬢?の名物おばさん(笑)が僕を呼び止める。

「○○さんって、たしかお家川沿いだったかしら?」
「ええ。。。そうですけど・・・」

僕の家の前には熊野川にそそぐ渓流がある。それこそ小さな川だが、アマゴやイワナも居るそこそこの川だ。

「鳥の事詳しい?」
「鳥・・・ですか・・・」

子供のころから爺ちゃんの家に入りびたって、生活をしてきた。だから爺ちゃんに教えてもらった。同世代の人よりは詳しいであろうことは間違いないが・・・

「ミソ・・・なんとかって鳥知ってる?」
「ミソ・・・???」

ははーん「ミソサザイ」の事だなと見当をつけた。渓流のそばに住む日本でも最小種の鳥の一つだ。

「ミソサザイですかね?」
「ああ! それそれ!」
「知ってますよ。」
「それって、この辺りにも居るのかしら?」
「小さい鳥なので・・見たことはあります。」
「あと、カワガラス?」
「ああ、見た目はよく似てますがもっと大きいですねアレは・・」
「カワガラスは川の中を歩くことができる鳥なんです。」
「水の中を歩くの!!」
「はい!」
「生まれてずっとここにいるけど、初めて知ったわ・・」

彼女はそう言って豪快に笑った。

「でも、どうして?」
「ああ、さっきね観光で来たお客さんが、この辺に居ないか?って。」
「あれは大きな川にはいないですね。うちの前なら見かけますよ。」
「写真を撮りに来たみたいだったけど。」
「いつですか?」
「ほん、今しがた・・・」

僕は、観光課の前にある正面玄関を出て外を見てみた。夏の日差しに焼かれてまぶしい見慣れた景色がそこにあるだけで、その人の姿はなかった。


夏休み期間中の金曜にも関わらず、仕事は定時で終わった。まだ昼間のような景色の中僕は帰宅したのだった。
もうすぐ家につく前、自宅に続くその川沿いの道を走っていると撮影機材を抱えたお爺さんがぽつぽつ歩いているのが見えた。
三脚に巨大な望遠ズーム。上に集音マイクらしきものが付いているところをみると、動画も撮るのだろう。もしやこの人では?と思い車を止めた。

「こんにちは。」
「こんにちは。」
「撮影ですか?」
「ええ。鳥の写真撮ろうかなと思いまして・・」

中肉だがその丸々したお腹と、目じりが下がっていることも相まって、優しい、穏やかというかおとなしい感じの老人だった。

「もしかして今朝役場に来られませんでしたか?」
「ええ。行きましたよ。」
「でも、どうして?」
「僕、役場の○○と言います。観光課のおばさんに聞きました。」
「でも、まさか大塔まで来てらっしゃるとは・・・」
「えっ!ここは十津川ではないの?」
「はい。五條市になりますね。」
「僕の自宅がこの近所なんですよ。」
「そうなの?景色あんまり変わらないもんだから・・・」

彼はそう言って笑った。

「もう、夕方だしダメかな・・」
「いつまでこちらに・・?」
「日曜です。」
「よかったら、ご一緒しませんか?僕明日休みで暇なんですよ。」
「ええ!いいんですか?」
「はい。僕写真撮る人間なんです。」
「カワガラス・・・いますよ。」
「たすかるなぁ!ミソサザイは声だけでもと思って・・」
「小さいですし、でもさえずる声は素晴らしいですもんね!」

彼は十津川のホテルに滞在予定との事だった。翌朝8時に待ち合わせすることに決めて、この川を歩いて探すことにした。

「ここ、大塔って言いましたよね?」
「もしかしてヘリポートとかあります?」
「ええ。この上です。よく知ってますね?」
「星がきれいそうなところですね。」

そう言って彼はまだまぶしい空を、少し悲しそうな目で見上げた。言葉から関東の人らしい彼がなぜヘリポートを知ってるんだろう?あるいは星屋なのか?とも思ってみたが、それには触れなかった。なにかまた「見えない意思が動いていそう」な気がしたからだ。そして彼は宿に戻っていった。


翌朝待ち合わせ場所に行くともう彼は来ていた。
同じ機材を持って自販機のジュースを飲みながら、どこに視線を合わせることもないようなその雰囲気はやっぱりさみしい印象を受ける。

「おはようございます!」
「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」
「お昼知り合いの食事処、予約しているのでご一緒しましょう。」
「なんてない田舎定食ですけど。」
「ほんとですか。そんな感じのものが好みなんです。」

そんな話をしながら二人で川沿いを歩く。

「カワガラスはたいがい岩から岩に飛び移ってますし黒いから・・・」
「大きいしすぐわかりますよね!」

そう言いながら彼は僕の機材に目を向けた。恥ずかしながら僕は鳥用の機材は持ってはいない。代わりに古い天体望遠鏡をカメラにつけている。望遠鏡とはいっても、ヘリコイド合焦式のそれは望遠鏡には見えない。ただ色が恥ずかしいくらい「白い」のだった。

「それ、BORGでしょ?」
「はい。もう古い機種です。」
「星の写真撮るの?」
「えっ?」
「いや、それ望遠鏡だし、アリ型付いてるし・・・」
「もしかして、星も撮るんですか?」
「うん。昔けっこう凝ってやってたんだけど、最近は歳でね・・」
「それに一緒にやってたみんなもほら、歳でね・・・」

彼は笑う。アリ型なんて知ってるって事は間違いなく星屋だ。なんか「うすら寒い」ものを感じてきた。

「失礼ですが関東の方ですよね?」
「あれ?やっぱわかっちゃいます?」
「千葉からです。」
「昨日ヘリポートの話されてたでしょ。なんで知ってるのかなって・・」
「昔仲良くしてもらった関西の仲間がよくいってたんです。」

ほらきた。間違いないぞこりゃ・・・でも僕はだまって成り行きを観察することにした。
ほどなく少し河原が広くて流れ込みが三段ある場所についた。岩が川から何か所か出ていて、カワガラスが渡りそうな場所だ。ここで以前見たことがあるので休憩がてらそこでしばらく様子を見ることにした。

「ああ、僕の名刺渡しておきますね。」

そこにはRという彼の名前とハンドルネームらしきものが書かれていた。
Dragonondemand・・・
一番上に「bird&star photographer」と書いてある。引き換えに僕は役場のそっけない名刺を差し出す。彼はそれを受け取り名刺に視線を落とした。彼の目に何らかの感情が現れるのは僕ははっきり感じた。

「ごめん。トラタロウさんじゃないよね?」
「はは・・コタロウですよ。」
「こたろう・・・・」
「なにか?」
「いや、世話になったって星仲間の一人にそんな名前の人がいたんだよね。」
「とっくに死んじゃったんだけど・・・」
「迷人会のこたろうさんですよね?」

急に視線を上げた彼の目に驚きがあった。よほど驚いたのか彼の眼はそう、真ん丸になっている。たぶん美宙さんに出会った時の僕以上に混乱しているはずだ。

「今晩、ヘリポートいきませんか?」

僕はそう切り出した。

続く
  1. 2019/12/04(水) 10:58:23|
  2. プレセぺの降る第二章
  3. | コメント:3
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